目次
JR上野駅公園口の改札を出ると、上野駅改修前も改修後も目の前に建っているのは東京文化会館です。
誰しもがこの建築を見て、ああ上野に来たなと思いますね。
オペラやバレエ鑑賞で中のホールに何度か入ったことがありますが、高尚な催しなのでチケットもそれなりのお値段です。
そんな上野駅公園口の顔でありアイコン的存在の東京文化会館の中にあるレストラン フォレスティーユ精養軒は、建築同様にレトロでシックなインテリアに囲まれて優雅な食事やテータイムを過ごすことが出来ます。
立地と歴史
上野公園口の目の前にあるので、どんなに遠方から来た人でも迷いようがありません。アクセス抜群の文化施設です。
竣工は1961年。設計は建築界の巨匠ル・コルビジェの日本人3人の弟子のうちの1人、前川國男/まえかわくにおです。
前川國男は、東京文化会館の他に熊本県立美術館、宮城県美術館、山梨県立美術館、神奈川県立音楽堂、国立国会図書館、ロームシアター京都等日本各地に代表作があります。
国立西洋美術館から見た東京文化会館の様子▲
東京文化会館は、師匠ル・コルビジェ設計でユネスコ世界遺産に認定された国立西洋美術館の真横に建っています。
奇しくも上野でル・コルビジェと前川國男の師弟共演を見ることができるのです。そんな東京文化会館の2階に位置するのがフォレスティーユ精養軒です。
精養軒もその歴史は古く、文明開化が本格的に盛り上がりはじめた1872年(明治5年)日本におけるフランス料理店の草分けとして、東京・築地で創業しました。
その後1876年(明治9年)には、上野公園開設に伴い不忍池畔の現在の地に上野精養軒がオープンします。フォレスティーユ精養軒は上野精養軒の支店の位置付けです。
というわけで本家の上野精養軒は余裕で創業100年越えの超老舗レストランです。
店構え
東京文化会館の2階にあるレストランなので、店構えらしい店構えはありません。
入り口にある看板の下では、上野らしいパンダが文化会館を象徴するかのようにピアノを弾いています。可愛いですね。▲
精養軒までいくには是非この前川國男による真っ赤な螺旋階段を登ってください。▲
店内
店内は天井の高い広々空間です。
背もたれが長いゴージャスな椅子が用意されています。▲
窓際の席だと文化会館1階を見下ろすことが出来ます。▲
上から見るとタイルの模様がよく見えます。
▲黄色い垂れ幕に書かれている東京文化会館のロゴの文字は先日107歳で亡くなった篠田桃紅によるものです。
メニュー
メニューは、オーソドックスな洋食です。いろんな年代の方が来られることを想定してガッツリ系からあっさり系まで幅広く用意されています。
上記の他にオペラという名の文化会館らしいコースメニューやセットメニューもあります。
喫茶としての利用も出来ます。美味しそうなスイーツがたくさんありますね。
ちなみに、同じ東京文化会館のテラスにあるCafe HIBIKIも精養軒の運営です。
カフェヒビキにはホットドッグなどもっとカジュアルなメニューがあります。
オーダー
今回の訪問では、時間的に喫茶としての利用をしました。
チョコレートケーキとホットコーヒーです。▲上野を歩き回って使われた体に染み渡るチョコレートの甘みと苦味。最高!
りんごのケーキとアイスティーのセットです。
お得なケーキセットは、コーヒーか紅茶のホットかアイスからセレクトできます。
ポイント
ポイントはやっぱり東京のモダニズム建築の代表の一つである建築です。
カラーリングも最高ですが、この扉の取手のデザイン。痺れますね。▲
壁といい、床といい、どこを切り取っても絵になります。前川國男は100年保たせてほしいと言っていたそうですが、あと40年は大丈夫そうですね。
ル・コルビジェの国立西洋美術館で美術展鑑賞をしたら、弟子が作った東京文化会館でティータイムはいかがでしょうか。
師弟建築のハシゴができますよ。
基本情報
店名 | フォレスティーユ精養軒 |
住所 | 台東区上野公園5丁目5−45 東京文化会館 2F MAP |
最寄駅 | 上野駅公園口徒歩約1分 |
定休日 | 不定休 |
営業時間 | 11:00-19:00 |
禁煙・喫煙 | 全席禁煙 |
営業時間、定休日などは変更になる可能性があります。