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品川 駅前なのに昭和。むかしながらの喫茶店「cafe DALI (喫茶ダリ)」はあの画家インスパイアだった


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品川駅港南口の目の前にある純喫茶「cafe DALI (喫茶ダリ)」はいかにも昭和レトロの典型みたいな喫茶店です。

東海道新幹線の東京の玄関口でもあり、将来はリニア中央新幹線のターミナルにもなる品川駅。

さらに品川インターシティには外資系など大手IT企業が集まり、SONYやNTTなど日本を代表する企業もオフィスを構える、ある意味では日本の先端を走るような街です。

ところが、そんな品川駅のイケてる港南口にcafe DALIみたいな純喫茶が残っているのは奇跡なのかも。

普段は東海道新幹線を利用するために行く程度の品川駅へ。この駅前レトロな「喫茶ダリ」を訪問してみました

▲場所は港南口の目の前のビルの地階。

入口も狭いので大きな立て看板を置いて存在をアピールしています。

また ”まんが喫茶ではないけどマンガも雑誌もいっぱいあります” とアピールしているのが可愛いです。

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立地と歴史

品川駅が港区に立地しているのは有名です。西側(山手線の内側)は八ツ橋の交差点辺りまでが港区高輪、東側もその辺りまでが港区港南です。

なので「cafe DALI (喫茶ダリ)」も住所は港区港南になります。

日本で最も古い駅の一つという歴史ある品川駅ですが、これまでは注目されるのはいつも高輪口の方。ホテルが建ち並び、その先には高級住宅地の御殿山や高輪が控えていて高級感もありますから。

それに対して港南口は港湾作業者のための職安があったり、食肉市場があったりで、昔から労働者の街という雰囲気がずっと続いていました。

喫茶ダリの創業はよくわからないのですが、たぶんそうした労働者向けのオシャレな喫茶店として開業したんじゃないでしょうか。

それが品川インターシティがオープンしたり、港南口から天王洲へ繋がったりして周囲が本当にオシャレなエリアになってしまい、相対的にレトロ感が増してしまったというストーリーが想像できます。

もっとも、港南口でオシャレっぽいのはインターシティの一角だけで、駅前の一帯はスーツを着るサラリーマン向けの居酒屋みたいなお店ばかりです。

▲ビルの看板の下に ”DALI” の文字が見えます。その階段を降りた地下が喫茶ダリです。

またこのビルにはもう1か所地階への階段あって、そちらからも入れます。ただ看板が小さいので分かりづらいんですよね

店構え

品川駅を港南口から出て、駅前の広場から右斜めに続く道沿いに喫茶ダリがあります。

食肉市場の正門へ続く道路なので、やはり昔はそこで働く人をターゲットにしていたんじゃないかなぁと思います。

▲「むかしながらの喫茶店です」

ここでもアピールしています。

店内を見れば分かるのですが、本当に昔ながらの喫茶店なのです

▲むかしながらの喫茶店に欠かせない食品サンプル。

もちろん置いてあります。

POPを見れば分かりますけど、きちんとメンテされているのが凄いです。何十年か前に先代が置いたまま放置されているみたいなケースも多いのにしっかりしています。

▲地階の入口です。

たぶん昔は喫煙OKだったと思いますが今は加熱式タバコ専用です。どうしても紙巻きタバコという方は隣の中華料理屋へどうぞ。そちらは紙巻きタバコOKでした。

▲港南口から真っ直ぐ進むと右側のビルには中華料理、居酒屋、とんかつ、居酒屋という飲食店が並んでいて、そのビルの端にこの写真のように地階へ降りる階段があります。

さっきの階段とは反対側に当たる場所で、ここから下りても喫茶ダリへ行けます。

店内

では喫茶ダリの店内へ。

▲赤い椅子と木製テーブルのボックス席が並んでいます。全部ボックス席です。白い肩掛けが清潔感を出しています。

もう昭和のスナックとかバーみたいな雰囲気ですが、純喫茶です。

奥の壁に掛かっているのは空気清浄機ですね、たぶん。感染症対策として急遽設置したんじゃないでしょうか。そこだけが令和感を出しています。

▲注目点は2つ。

壁に掛かっているのはスペインのシュールレアリスムの画家サルバドール・ダリの作品です。

そう、cafe DALI(喫茶ダリ)のDALIはサルバドール・ダリ(Salvador Dalí)に因んでいます。

そしてもう一つの注目点は右側のテーブル。いわゆるテーブルゲーム機です。70年代後半から80年代に一世を風靡して、当時はどの喫茶店にも1台はこういうのが設置されていたそうです。

喫茶ダリにも何台か設置されていて1プレイ50円。ぜんぶ麻雀ゲームでした。

▲これはダリの何という作品でしょうか。

▲まんが喫茶じゃないけどマンガと雑誌はいっぱいあります。

この他にレジの隣にも本棚が置いてあります。

店内の内装、雰囲気、漫画と雑誌それとテーブルゲーム。まるで昭和にタイムスリップしたかのような、まさにレトロな喫茶店です。

メニュー

メニューも昭和です。たぶん値段を除けば創業以来変わっていないんじゃないかと思えるくらいです

▲これはランチメニュー。

ナポリタン、豚味噌丼、中華丼とあるのは単なる例示です。

実際にはどの単体メニューもセットにすることができて950円です。

▲セットにできるのはこれ。単品でオーダーしても、各種セットにしても、ハーフにしたり大盛りにしたりするのも可能。

たぶん店主に相談すればどんなカスタマイズも受け付けてくれそうです。

▲で、セットにするためのカスタマイズがこれになります。

セットの組み合わせ方法だけで値段が決まるというのは分かりやすくていいです。もっと他店でもこういうシステムが普及すると良いなぁと思います。

▲紙のメニューも同じことが書かれています。

あとケーキもいろいろ種類があって目移りしますね

オーダー

ということで今回のオーダーは、「ナポリタン」単品、830円(税込み)。

それと「たらこパスタのドリンクセット」、950円(税込み)。

▲単品ですけどスープとサラダが付いてきます。

ドリンクセットとの違いはドリンクの有無だけです。

そして驚くのはパスタが出てくるまでのスピード。やはり駅前の喫茶、レストランというのはスピードが命という部分もあって、それもしっかり継承されているのです。

▲もちろんナポリタンも日本のナポリタンです。

味付けはケチャップ。玉ねぎやマッシュルームなどが入った懐かしい味のナポリタンです。

出てくるのも早いけどちゃんと湯気が立っていて作りたて。

▲こちらは「たらこ」。

丼ぶりに入って出てきました。見かけ少なめですが丼の深さがあるのでパスタの量はかなりあります。

女性ならお腹いっぱい、男性でも十分な量です。

▲そしてコーヒー。サードウェーブ系とかスペシャリティコーヒーとか、ややこしいこと無しのむかしながらのコーヒーです。

ポイント

喫茶ダリ(cafe DALI)のポイントはありすぎて困ってしまいます。椅子やソファといった内装から往年のレトロ感覚を探るのも良いですし、良心的なメニューから70年代80年代のイケイケドンドンだった日本を思い浮かべるのも良し。

そしてまさか今どきの品川駅港南口にこんなレトロ感覚満載な喫茶店が残っているのも感慨深いです。

昨今の飲食ではよくある人手不足のためワンオペになってしまっていて、店内の席数を半分に制限したりスイーツ系が出来ないなどメニューにも制限があるようです

基本情報

店名 cafe DALI
住所 港区港南2−6−10 MAP
最寄駅 品川駅港南口 徒歩1分
定休日 日曜祝日
営業時間 7:30 – 22:30 (当面は11時開店。人手不足で時短営業中)
禁煙・喫煙 喫煙可能 (加熱式のみ)

営業時間、定休日などは変更になる可能性があります。

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