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カレーのデリーといえば日本で最初の本格インド料理店ともいわれ、それまでのカレー粉を使った日本のカレーと異なるスパイスを豊富に使った本場風のカレーを紹介した名店。
特に湯島の「デリー上野店」は創業の地でもあり、また今でも日本のカレーの聖地として日本中から多くのお客さんが訪れています。
店舗こそリニューアルされていますが場所もメニューも昭和と変わらないデリー上野店のランチタイムに訪問してみました。
▲インド・パキスタン料理という大きな看板が目印のデリー上野店。
立地と歴史
デリーの創業は昭和31年。つまり1956年ですから太平洋戦争が終わって10年しか経っていないころ。それ以来60年以上にわたって営業を続けるカレー店としては老舗中の老舗です。
一時はデリーの系列店が全国に展開されていたそうなのですが、今はデリー上野店、デリー銀座店それと最近オープンした「atelier DELHI」の3店舗だけ。主な業務は卸販売と通販のようです。
▲地下鉄の湯島駅近くの春日通り沿いの店舗。
カレーの聖地でもあるけれど ”毎日でも食べたくなるカレー” ということで近隣のビジネスパーソンがごく普通にお昼を食べに来ているような店舗です。
最寄駅は地下鉄の湯島駅か上野広小路駅。JRの御徒町駅からも近いので交通の便はすごく良いです。
”上野店” と称していますが住所は湯島ですし、上野からだと結構歩くと思います。
▲店頭にはここがデリー発祥の地であると書かれたプレートが掲示されています。
入店待ちの間に読んでおくといいですね。
▲ペーパーナプキンにも ”Established 1956″ と誇らしげに印刷されています。
デリー上野店の店内
その創業1956年というデリー上野店の店内を見てみます。
木目などは新しいのでたぶん比較的最近にリフォームしているのだと思います。
▲客席はカウンターと壁際のテーブル席だけ。
全部で15席だそうです。
▲店内ではカレーのソースも販売しています。
オンラインショップでも買えますが、見ていると食後にソースを買って帰るお客さんも多いです。
▲テーブルに置かれたキュウリやオニオンのピクルスは無料。
写真のラッシーは有料で480円です。
デリー上野店のメニュー
メニューはシンプル。カレーとサイドオーダー、それとドリンクです。
▲「デリーカレー」は創業時はチキンカレーと呼ばれていた定番カレー。
「カシミールカレー」はデリーの看板メニュー。激辛なのですが不思議と食が進みます。
▲こちらは平日限定「日替わりプレミアムカレー」のメニュー。
”毎日でも食べられるカレー” ですから全制覇したいです。
オーダー
今回訪問したのは火曜日の12時過ぎ。
ランチタイムの1回転目のお客さんが食事中というタイミングです。
▲日替わりプレミアムカレーは「牛バラ肉のコルマカレー」。
玉ねぎを炒めた黒いカレーで、濃厚だけど甘みもあるカレーです。
そしてライス。ボリュームいっぱいです。
お皿のサイズも大きいですし、盛り付けの高さもあって、女性だと頑張らないと食べきれない量かもしれません
▲もうひとつは「カシミールカレー」。
デリーの代名詞的なカレーで、ルーはさらさらで真っ黒。
辛いカレーを食べたいというお客さんたちの要望に応えているうちにこうなったようです。
▲液体みたいなルーの中に鶏もも肉と大きめのジャガイモがゴロっと入っています。
ヒィヒィ言いながらラッシーで舌を休ませながらいただきます。
カレーの「デリー」が ”インドパキスタン料理” と名乗っているのはこの「カシミールカレー」が理由なのでしょう。カシミール地方はインドとパキスタンの係争地でもあるので、インド料理でカシミールカレーというのは国際的にもいろいろ差し障りがあるのだと思います。湯島のカレー店が原因で戦争になったりしたら困りものですからね。
ポイント
創業1956年の老舗カレー店というだけで十分レトロなのですが、日本のある種のカレーの開始店という貴重性もまた重要です。
デリーカレー、インドカレーといった定番中の定番、さらにカシミールカレーやコルマカレーといった看板メニューはとりあえず全部制覇しておきたいところ。おそらくここを原点に日本中にスパイシーなインド風のカレーが広まったのだと思うと格別です。
実は通販でも買えてしまいますが、やはり湯島の本店で狭い店内で背中を丸めながらフゥフゥ言いながら激辛カレーを食べて歴史を感じましょう。
基本情報
店名 | デリー上野店 |
住所 | 文京区湯島 3-42-2 MAP |
最寄駅 | 地下鉄千代田線湯島駅 徒歩約2分、銀座線上野広小路駅 徒歩約3分 |
定休日 | 年末年始 |
営業時間 | 11:50 – 21:30 |
禁煙・喫煙 | 全席禁煙 |
営業時間、定休日などは変更になる可能性があります。