目次
立地と歴史
上田に今も残る昭和レトロな喫茶店を続けて紹介してきました。
専門学校綿良学園が経営するお洒落な空間コーヒールーム わたりょう(Wataryo)、
上田の喫茶店の草分け的存在メニューが珈琲のみで潔い珈琲木の実、
ランプ型照明が素敵な店内とボリューム満点の軽食が美味しい亜羅琲珈、
オーナーご夫妻の人柄の良さとインテリアのクセ強めのお食事・喫茶ニュービーナス、
アジアンリゾートなインテリアが素敵な自家焙煎珈琲コロナ。
今回の上田訪問でトリを飾るのは最も訪問を楽しみにしていた甲州屋です。
創業は1963年。上田駅から駅前通りをまっすぐ北上した海野町の交差点の角にある喫茶店です。
もともとはこの地で食品から石油、蝋燭など様々な生活雑貨を扱う「甲州屋商店」でした。
喫茶店になってからもその名前を変わらず使っているのです。
店構え
パッと見た感じ、店名のせいもあるでしょうが、喫茶店には見えません。
ガラス張りではあるのですが、店内がよく見えないせいもあるでしょう。
ファサードのスタッコ風マチエール、俗にいう「秀和レジデンス」調の壁が時代を物語っていて入る前からテンションが上がります。
地味にサンプルケースもあります。
食品サンプルよりも装飾品の方が多いのは、喫茶店あるあるですね。▼
店内
いい感じ〜!!中に入ると外から見てるよりも数倍いい感じです。
オーナーは「ただ古いだけです。」と謙遜しておられましたが。(←このフレーズも喫茶店あるあるです)
茶色い砂壁の天井、スペインタイル調の床、タフティングされたビニールレザーの椅子、一本脚のテーブル、ガラスブロックのダウンライト、ウィリアムモリス調の壁紙のフレームに設置されたランプ型の照明、どこを切り取っても最高でしかないのです。▼
間仕切りには観葉植物。壁のだいぶ高いところに絵画がピクチャーレールでかけられています。
空調が天井カセット型ではなくてアネモなのもいい!▼
座面低めでツートンカラーのラウンジチェアのデザインいいですね。
この雰囲気は10年やそこらでは簡単には出せないものなのです。▼
メニュー
さて、メニューです。これまた喫茶店の王道をいく内容です。
残念ながら満腹だったので軽食をいただくことはかないませんでしたが、再訪の際は何か食べてみたい。
オーダー
見てーーー!この雰囲気。黒いレースのカーテンがこれまた雰囲気満点の効果を出しています。
白いシンプルなKEYコーヒーのカップアンドソーサーが昭和レトロで素敵すぎです。
ホットコーヒーとウィンナコーヒーをオーダーしました。
ウィンナコーヒーは底にザラメを入れるかどうか、ホイップクリームは甘くするかしないかなどきめ細やかなオーダーが可能です。
私はザラメ入りで、ホイップクリームの甘さ控えめでお願いしました。
この組み合わせあたりでした!オススメです。▼
ポイント
どこを切り取っても絵になる店内。本当に素敵です。
レースのカーテン越しに交差点の様子を眺めながらコーヒーを頂く。
これぞ喫茶店の醍醐味です。
甲州屋の店内は店内の中側のブラウン系でまとめられた昭和レトロなインテリアと、窓にかかる魅惑の黒レースのカーテン、オレンジのシェードの照明と窓に貼られた帯状のブルーのサインの絶妙なカラーリングによる透明感のあるインテリアの2つの顔をもつスペースが最大の魅力です。
この写真なんて、内藤礼の作品のようですよね。(ちょっと違うかな?)▼
交差点から見える魅惑の黒レースの先にある店内は想定以上に素敵でした。
ウィンナコーヒーの味も美味しかったし、オーナーも気さくな方だったし、場所もわかりやすいし、数ある上田の個性的な昭和レトロ喫茶の中で一押し喫茶です。
甲州屋
長野県上田市中央2丁目2−14 MAP