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昭和の頃はカレーのチェーン店はいくつかあったと思うのですが、今やすっかり様変わりしてしまい、全国的にはCoCo壱番屋、都内だったら日乃屋という感じです。
そこで老舗カレーチェーンの「クラウンエース」。最盛期には20店舗以上あったみたいですが、今も残るのは2店舗だけ。
そのクラウンエースの旗艦店とも言える上野店を訪問してみました。
▲誇らしげに ”カレー専門店” と謳うクラウンエースの店舗。
立地と歴史
クラウンエースの創業は昭和48年。つまり1973年ですから創業からすでに半世紀以上が経っていることになります。
チェーンの創業は1973年ですが上野店の開業がいつかはちょっとわかりません。でも店舗のくたびれた感じをみると、上野店の開業もほぼ同時期とみて間違いないなと思います。
その頃はインドカレーや小麦粉とカレールーを使ったカレーとは異なる ”欧風カレー” を「ボンディ」とか「ボルツ」といったカレー店が提供を始めた頃。クラウンエースもそうした新しいカレーの一派として登場したみたいです。
▲クラウンエース上野店の場所は上野のアメ横。それもJR上野駅の上野広小路口すぐ目の前という好立地です。
ちなみに向かいは今でも喫煙できる純喫茶「ギャラン」だったりします。
70年代初期にこの場所で当時まだ珍しかった欧風カレーを提供していたわけです。東北線や上越線などで上京してきた人がカレーでも食べようと思ってクラウンエースに入ったら見たこともないようなカレーが出てきてそれはビックリしたでしょうね。
そしてこの上野店、コロナ禍によるものか、一時期閉店していました。今はリニューアルオープンし、昔よりメニューを減らして営業しています。
クラウンエース上野店の店内
リニューアルは店内のレイアウトを変更するために行ったみたいで、以前とはレイアウトが変わっています。
▲具体的には全席がカウンター式になりました。壁に向かって食べることになります。
また椅子には「✗(バツ)」印が書かれたものがあり、原則として1脚おきに座ります。ただし複数人数で訪問した場合は連続して座るように指示されます。これは入店時にお店のスタッフの方の指示に従ってください。
▲店内中央にもカウンター式のテーブルがあります。
これも対面式ではなくて、みんな壁の方を向いて座る形式です。
完全にソーシャルディスタンス対応ですね。
クラウンエース上野店のメニュー
メニューはシンプル。特選カレーとハンバーグカレーとカツカレー。
カスタマイズはチーズのトッピング、それと大盛りです。
▲販売機で食券を買う方式。現金払いのみ。カード、電子マネーその他利用不可。
以前はもっとカレーの種類もあってサイドオーダーやドリンクも豊富だったのかもしれませんが、今はこれだけ。
シンプルというかちょっと寂しい食券機です。
▲店頭のサンプルには何種類も並んでいるのですが値札が付いているのが3種類だけ。要するにそれしかないんです。
オーダー
今回訪問したのは平日の17時頃というたぶん一番空いている時間帯。それでも席待ちの行列ができる瞬間もあるくらいには混みますから、ランチタイムや週末などは普通に行列店なのだと思います。
▲お店で一番高価な「カツカレー」 650円。
絡めのカレーの中にビーフや野菜が入っていますが量的にはたいしたことはありません。肉も野菜も一切れくらい。
ラッキョウと福神漬はテーブルに備え付けです。
▲こちらは「ハンバーグカレー」 600円。
カツカレーもハンバーグもサイズ的にはあくまで脇役。メインはご飯とそれによく絡むカレーです。
ポイント
創業1973年の老舗カレー店ということで十分レトロですし、昭和感の漂う店内の雰囲気、そして上野の駅前という立地とは思えない価格もまた重要です。
今はこうしたカレーが天下を取っていますが半世紀前はかなりオシャレで、実際ボルツなんかは渋谷のオシャレエリアでブイブイいわせていたわけです。
そうしたカレーが上野というちょっと野暮ったい東京の玄関口で食べられたのは当時としてはかなり貴重だったのではないでしょうか。
基本情報
店名 | クラウンエース 上野店 |
住所 | 台東区上野 6-12-11 MAP |
最寄駅 | 上野駅 徒歩約2分 |
定休日 | 水曜日 |
営業時間 | 11:00 – 14:00, 16:00 – 19:00。日曜日は11:00 – 15:00 |
禁煙・喫煙 | 全席禁煙 |
営業時間、定休日などは変更になる可能性があります。