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上田の蕎麦屋のイメージを決定づけたボリュームたっぷりの老舗蕎麦店。行列の絶えない「刀屋」


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信州、長野県の名物は蕎麦。”信濃では 月と仏と おらが蕎麦” という俳句もあまりに有名です。

戸隠、安曇野、更科といった蕎麦どころも多く、どこへ行っても一定のクオリティーのお蕎麦が食べられます。

その中でも上田の蕎麦というのは他とちょっと趣が違います。なんというか、大盛りのお店が多いのです。

江戸の蕎麦も信州の蕎麦も、上品な更科系そばをせいろに軽く盛ってささっと食べるか、酒のつまみ代わりにするか。そんなイメージなのですが、上田で食べると蕎麦と格闘しながらお腹いっぱいに食べる。

▲そんな上田の蕎麦のイメージを決定づけているのが「手打ちそば 刀屋」。

ここが普通の蕎麦屋の3人前分を普通盛りとして出しているので、それに対抗するために上田の他の蕎麦屋はどこも大盛り系になっているのではないかというのが私たちの見立てです

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立地と歴史

新幹線も停まる上田駅の北口(お城口)から駅前通りを真っ直ぐ坂を登り、三井住友銀行のある交差点を右に折れた先のよしずが立てかけられた二階建て一軒家。上田駅から徒歩10分弱です。

▲店先のよしずと絶えることのない行列が目印。写真左の瓦葺きの建物です。

創業は1961年(昭和36年)ということですから、それからすでに60年以上。現在は2代目となっていますが、もしかしたら既に3代目に代替わりしているかもしれません。

刀屋が上田を代表する蕎麦屋になったのはそのボリュームや美味しさが口コミで伝わったこと、そして小説家で「真田太平記」でも知られる池波正太郎が事あるごとに刀屋を好意的に紹介したことも大きかったと思います。

店構え

モルタル仕上げの普通の家です。

地方の郊外のロードサイドとかではなく、それなり大きな街の市街地にある一軒家。

▲軒先にかかる「刀屋」という暖簾。

▲よしずの裏には4人ほど座れるベンチが用意されていて、ここで順番を待ちます。

ベンチに座ったくらいのタイミングでお店の方が声をかけてくるので人数を伝えます。

ベンチに荷物などを置いての順番取りは不可。荷物を取りに来た時点で行列の最後尾に回されます。

また先に一人だけ行って順番取りをするのも不可です。

それと行列する場合はよしずのところから折り返すのがルールみたいです。隣の理髪店の前まで並ぶといろいろ差し障りがあるみたいです。

▲斜め向かいのマンションの1階駐車場が刀屋の無料駐車場を兼ねています。ただしめちゃくちゃ狭いです。お昼時などは満車になっていることも多いので、万全を期すなら近隣の有料駐車場に駐めるのもあり。2時間で200円くらいですし。

店内

創業60年以上とはいえ、おそらく一度建て替えが行われています。

雰囲気こそレトロですが建物自体はせいぜい築20年くらいの新しいものです。その代わり、テーブルや什器などは初代の頃、つまり半世紀前から使い込まれているもののようです。

▲1階は主に少人数客向けで、テーブル席が数卓と小上がりが3卓。それと厨房。

2階は座敷で、人数が多いと2階へ案内されます。ちなみに予約は不可です

メニュー

いつの頃からか御品書ができていました。

▲最新、20224年の御品書。

サイズ感が分かるように写真が付いているのが他の蕎麦屋さんと違うところです。

「もりそば」と「ざるそば」があって主な違いは海苔の有無(細かくはもっとあるみたいですが)。それ以外では「くるみそば」が上田らしくていいですね。「真田そば」は出汁を使う変わり種で好き嫌いが分かれるみたいです。

価格はざるの(小)が750円。さっとお昼を食べるならこのサイズが無難です

オーダー

ということで、この日はざるそば(小)をオーダーしました。

▲刀屋の(小)サイズは東京では普通に1人前です。

せいろで1枚なのだそうです。

各サイズは 小 < 中 < 普 < 大 という順番になっていて、

(中)がせいろ2枚、
(普)がせいろ3枚、
(大)がせいろ4枚以上、重量1Kg。

女性が普通サイズを、男性が大盛りを注文すると、お店の人から本当にそれで良いかの確認が入ります。体格、年齢を見て場合によってはサイズダウンを推奨されることもあります。

▲ざるそばをアップで。

色も濃く太く歯応えもあり、野趣な日本そばという感じです。

お上品に蕎麦をいただくのではなく、そばを食うという感じでいただきます

▲これは別の日に2階座敷でいただいたもの。

写真下(手前)が(普)通サイズ、写真上(奥)が(中)サイズです。

2人でせいろ5枚換算ですね。

ポイント

ポイントはとにかくそのボリュームと価格です。もちろんお蕎麦が美味しいという大前提があってのボリュームと価格です。

こんな蕎麦屋が同じ市内にあったら他の蕎麦屋さんも大変ですよね。同じように価格とボリュームで勝負に行くのか、全く異なる路線、コンセプトで行くのか。そういう意味で上田の蕎麦屋のレベルを一段引き上げたエポックメイキングな蕎麦屋だと思います。

また長野県の蕎麦屋の中でも知名度、実際の人気とも最高レベルにあるので、もし上田を訪問する機会があったら一度は刀屋で蕎麦を食べてみたいです。

なお支払いは現金のみです。カード、電子マネー、QR決済どれも使えません。手許の現金が心細ければ駅から来る途中の三井住友銀行で下ろすのが良いです。

基本情報

店名 刀屋
住所 長野県上田市中央2丁目13−23   MAP
最寄駅 北陸新幹線/しなの鉄道/上田電鉄 上田駅(お城口)から徒歩7分
定休日 日曜日
営業時間 11:00 – 16:30 (生蕎麦終了しだい店じまい)
駐車場 無料駐車場あり

営業時間、定休日などは変更になる可能性があります。

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