六本木創業から50年以上、珈琲だけの正統派老舗喫茶店「かうひいやカファブンナ」

創業1972年、六本木で半世紀以上続く老舗喫茶の「かうひいやカファブンナ」は、陽気なマスターが一人で切り盛りしています。コロナになって長い間休業していましたが、メニューをちょっと変更しただけで再開し、今日も元気に営業しています。

立地と歴史

六本木にある出雲大社東京分祀の目の前にあるマンションの2階にあるのが、六本木の老舗、レトロ喫茶の「かうひいやカファブンナ」です。かうひいやと書いてコーヒー屋と読みます。カフェはコーヒーの故郷エチオピアの地名、ブンナはスワヒリ語で豆も意味しているそうです。

創業は1972年（昭和47年）。この地で50年以上オーナーが1人で営む正統派喫茶店です。創業当時、オーナーは36歳だったそうですから、今何歳になるのか簡単に計算できますね。

コロナ禍で長期休業していたのですが、近所なので先日（2021年11月）チェックしに行ったらなんと！再開してるではないですか！よかった〜、と言う事で久しぶりにカファブンナの”かうひい”タイムです。

六本木のマンションの2階にお店はありますが、マンションのエントランスを入ることなく直接入店できるようになっています。

▲以前は、階段の下に看板が出ていましたが、休業期間中はしまわれていたので、知らない人はここに喫茶店があることを認識するのはなかなか難しくなっています。

でも古くからの人は「只今おいしいコーヒーをたてております」というこの看板を一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。

▲こちらの写真は、正面にある出雲大社東京分祀から撮影したものです。残念ながら出雲大社へは気軽に参拝する事は叶わないので、時々東京分祀のこちらへ参拝にきています。

今回カファブンナの再開に気づいたのも、参拝に訪れた時でした。ぜひ、カファブンナに行かれたら目の前の出雲大社東京分祀参拝もしてください。

▲店内に入ると以前は外に出してあった看板がでん！と置かれていました。

そして、もっと目を惹くのはピンクの公衆電話です。今やプッシュ式であっても公衆電話なるもの自体が珍しい時代です。若い人はこれなんだろう？ですよねきっと。さらに、店内のレジ横には家庭用のダイヤル式黒電話も置かれていて現役で使用されています。

▲インテリアは昭和レトロというよりは、ヨーロピアンなアンティークに囲まれた雰囲気で、昭和40年代に感度の高い人々が次々オープンさせたサンドブラストが施されているような喫茶店にカテゴライズされるお店です。

▲看板に書かれている内容がこのお店の全てです。「珈琲」、「寛げる空間」、「音楽」は再開後の今も健在ですよ。

▲店内はテーブル席とカウンター席という構成。1人で訪問した場合は、マスターにカウンターへどうぞと促されます。

▲板張りのベンチを使ったテーブル席。団体さん、グループでの利用の場合はこちらです。

さりげなく置かれた年代物のライトが目を惹きます。

▲窓際のテーブル席。

外のベランダにもテーブルが見えますが、タバコを吸う場所として利用しているようです。もちろん店内は全席禁煙です。

メニューはドリンクのみ、しかも珈琲のみのシンプルなもの。だからこそ、どういうコーヒーを飲みたいのか吟味して決めたいものです。

▲ドリンクはパンデミック前より値上がりしていますし、以前はケーキ類もあったのですが今はそれもなくなっています。

でもお得にコーヒーを飲む方法もあって、平日の昼間、14時まではブレンドコーヒーとカフェラテに限って500円で提供しています。

ベランダに NOW 500 と書かれた小さな黒板がかかっていたらそれが目印です。

久しぶりのカファブンナだったので、ブレンドの「ソフトな苦味キャメル」です。

▲ん〜美味しい。これです。これ。また味わえてよかった！

▲また別の日は「こくのある酸味　アフリカン」で。マスターが大好きなアメリカのポピュラー音楽の話などを伺いながら、まさに寛いだ空間でリラックスした楽しいひとときを過ごしました。日本の喫茶店文化の醍醐味です。

群雄割拠な六本木で50年以上そのスタイルを変えずに続いている喫茶店です。やっぱり美味しいし、寛げるし、また行きたいと思わせませすね。とりあえず再開おめでとうございます。そしていつまでもお元気で。勝手に応援しています。