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店構え
1960年創業の老舗イタリアンレストランの本店です。
数々の伝説と有名人が通うことで有名なお店なので、ある年齢より上の方でキャンティを知らない人はいないでしょう。
店構えは今でも全く古さを感じさせないデザインです。
そんな伝説のお店のランチに行ってきました。
アルカフェ店内
キャンティ飯倉本店の1階にあるのがアルカフェです。
キャンティよりも少しお手頃な価格でイタリアンが頂けるキャンティのカフェ部門という位置付けです。
もちろん、キャンティのレストランでもランチは頂けますが、リーズナブルなアルカフェでランチをしました。
入り口から入って正面にはケーキのショーケースがあり、テイクアウトで買って帰ることも可能です。
その奥にあるアルカフェは壁側にベンチシートがあり、地下へと降りる階段を挟んでコの字型に席があります。
ここキャンティは、デビュー前のユーミンが通っていたとか、三島由紀夫が切腹前夜に来てたとか、林真理子の名著「アッコちゃんの時代」の舞台になっていたり、とにかく伝説的なエピソードに事欠かない場所です。
創業したのは川添夫妻で、妻梶子は芸術家を目指して単身イタリアに渡り、彫刻家エミリオ・グレコに師事しました。現地でイタリア人の夫と子供がいましたが、川添氏と出会って日本に帰国して再婚します。イタリアに住んでいた梶子の発案で日本には本格的なイタリアンがないから自分たちで作ろうというのがキャンティの始まりでした。
開店当時は六本木から離れた何もない場所にポツンと建っていましたが深夜3時まで営業していたこともあって、夜な夜な著名人・文化人らが集まり「真夜中の学校」と言われたほどです。
アルカフェのある1階は開店当時ベビードールという妻梶子のブティックでした。梶子が選んだものが並ぶその店は今で言うセレクトショップです。レストランとブティックが合体した店舗っていわゆるライフスタイルショップの先駆けですね。なんでも最先端な場所だったわけです。
窓からは新緑と陽光の入る明るい店内です。▼
メニュー
平日は更にお得なランチメニューがあります。
キャンティのパスタが1400円で食べられるなんて嬉しいですね。メニューの内容は日替わりです。
オーダー
キャンティのパスタといえば「スパゲティバジリコ」が有名です。
日本人の口にあうようにバジルだけでなく大葉やパセリが混ざっていて、とても美味しいのですが、今回はお昼のおすすめセットから生ハムとブロッコリーのスパゲティにしました。▼
フライドガーリックがたくさん乗ったスパゲティです。
このアルデンテなパスタといい感じに散らされた具のバランスが本格的なイタリアンの風格を感じさせます。▼
こちらはキーマカレーです。
半熟の目玉焼きを混ぜながら、スパイシーなカレーとご飯をいただきます。カレーだけどどこかやっぱり上品なんだなぁ。▼
このブログでは昭和を感じるレトロなお店を紹介していますが、キャンティの創業は昭和35年なので、時期的には全く問題ないのですが、当時としては飛び抜けて洗練されていたのが最近になってようやく時代がキャンティに追いついたというようなお店なので、レトロとはかけ離れた存在です。
しかし、栄華を極め時代を牽引した伝説のお店なので、”老舗イタリアン”を語る上では絶対に欠かせないお店なのです。
ドリンクはアイスコーヒーとアイスティーです。▼
キャンティのデザートというとワゴンに美味しそうなデザートがズラリと並んだ中から好きなものを選ぶというスタイルが有名です。
私も初めて地下のレストランで食事した時には、胸が高鳴った記憶があります。
そのワゴンに必ずあるのがプリンです。一口サイズですがこのプリンがランチで食べられるもの嬉しいです。▼
ポイント
入り口のショーケースに並ぶ数々のケーキ。どれもこれも美味しそうです。
キャンティのポイントは数々のきらびやかな伝説だと思います。しかし、伝説は食べることができません。
やっぱりスイーツがおいしいお店は間違いありませんから、ポイントは入り口の美味しいケーキの数々です。▼
地下のレストランやアルカフェで食事の後にお土産でテイクアウトするのもいいですね。▼
立地
下の写真で分かる通り現在森ビルが開発を進めている虎ノ門・麻布台プロジェクトのエリアのすぐ近くです。工事中の青い養生された建物はシーザーペリ設計の高層ビルです。
この地で開業して60年以上、変わりゆく麻布台の生き証人としてずっと変わらない味を提供し続けて欲しいです。
CHIANTI/キャンティ飯倉片町本店
港区麻布台3丁目1−7 MAP